2019.04.06
(台北 5日 中央社)交通部(交通省)民用航空局(民航局)によれば、昨年台湾で格安航空会社(LCC)を利用した旅客は1000万人の大台を突破した。半面、台湾系のLCCは現在、タイガーエア台湾(台湾虎航)1社のみ。拡大を続ける台湾市場の潜在力を見込んで、海外のLCC各社が台湾での事業拡大に乗り出している。
民航局の統計では、台湾に拠点を持つ内外のLCCは昨年の時点で23社に上り、年間利用者数は延べ1063万3401人に達した。中国路線を含む国際線利用者全体の18.7%(前年比2.1ポイント増)を占める。このうち、タイガーエア台湾が22.5%でトップシェアを誇り、シンガポールのスクートが11.4%でこれに続いた。
台湾では2004年末、オーストラリアのジェットスター航空がLCCとして初就航。利用者数は12年に100万人を上回って以来増加を続け、昨年までの6年間で10倍になった。民航局は、東南アジアや日本、韓国ではLCCのシェアは30~50%に達しており、台湾にはまだ成長の余地があると分析している。
スクートは6月から、台湾とシンガポールを結ぶ路線を週30便に増便する予定。親会社であるシンガポール航空は、同路線を週14便で運航しているという。同社の幹部職員は台湾市場について、消費者が航空券価格にとても敏感で、安価なLCCには有利だと語る。シンガポールを経由してアテネやベルリンに向かう欧州路線を売り出したところ、予想外の反響があったとし、今後の業務拡大に意欲を見せた。
ベトナムのベトジェットエアもここ3年間で台湾の主要都市とホーチミン、ハノイを結ぶ路線を増やしている。タイに子会社を設立しているほか、昨年には新型機を大量に発注するなど、積極的にアジア市場を開拓しており、台湾での子会社設立を検討しているとも伝えられている。
引用:中央社フォーカス台湾(2019/04/05) http://japan.cna.com.tw/news/aeco/201904050006.aspx