2024年8月から、ダブルディグリー制度を用いてアメリカのウィスコンシン大学へ編入いたしました。アメリカでの大学生活も今月で3ヶ月目となり、ほとんどの作業や雰囲気に慣れを覚えてきました。見た目や体の大きさはもちろんのこと、台湾ではなかなか感じられないであろう大きな文化や言語の違いにはまだ順応できていませんが、少しずつここでの新生活を通してアメリカに来たのだという実感が湧いてきています。開南大學へ入学した2年前、交換留学やダブルディグリーに興味はあったものの、それらはきっととてつもなく頭の回転が早く器用で要領が良くて、いわゆる天才が行うものだと思っていました。そして僕は18年間スポーツ一筋の人生を過ごしてきて、勉強とは無縁だったため、”4年間で卒業ができればいいか” 程度の最低限の目標とともに始まった台湾生活でした。ただ、スポーツで培った異次元の集中力だけは体に染み付いていたため、その集中力と努力量がうまく重なり、1年目をGPA4点満点と学科順位2位という結果で締めくくることができました。
台湾生活2年目に突入した昨年(2023年)の秋、開南大學の国際事務所の留学担当の職員からダブルディグリーを勧めていただきました。もともとその職員には、『交換留学やダブルディグリーに興味がある、けどその留学費用は自分で稼ぎたいから1年休学してお金を作ろうと思っている。』という話を僕から何度か相談したことがありました。それを覚えていてくださったのか、1交換留学よりダブルディグリーの方が費用的にお得 2米国大学を卒業すればアメリカ人と同様に米国で就職できる 3僕は成績が優秀だったのと学習態度が良かったため推薦したいと考えている という点をお話ししていただいて、親との話し合いの上で編入を考えるようになりました。編入するためにはIETLSで6点もしくは6.5点が必要でした。ただ、当時(2023秋)の僕の英語力はIELTSで3点という酷いものでした。編入出願期限は翌年の2月(2024)だったため、約4ヶ月でIELTSで3点以上点数をあげる必要があり、かなり絶望的な状況と英語力でした。ただ、学生生活のどこかで英語としっかり向き合わなければいけない日が来ることはわかっていたので、その日が少し早く来ただけだと受け取って、一か八か英語学習を始めました。そして、約2ヶ月半後の2024年1月1日に目標点数に到達するのと同時に資格を取得することができ、出願することができました。そして現在、アメリカで大学生活を送ることに至ります。
台湾で築いた心の通じ合う台湾人の仲間たちや、日本から共に台湾へ渡ってきた同志たちとの別れ、見慣れた食べ物の色や味や香り、街の雰囲気、先生たちとの別れは非常に悲しものでした。ただ、ダブルディグリー制度なので、2年後に開南大學の卒業証書とUWRFの卒業証書を受け取るまでは、僕が開南大學の学生であることに変わりはありません。そう考えたら、もっとビッグな人間となって、元気な姿で2年後にまたみんなと笑いたいなと胸を張って前を向いて歩き始められました。現在アメリカでは、マーケティングコミュニケーション学を専攻しています。コミュニケーションと言うだけあり、授業や課題はディベートなどの表現力や説得力が必要となるものばかりです。そこにビジネス要素も加わるため、いまだに理解→応用までかなりの時間を要してしまします。もちろん僕のたかが4ヶ月で培った英語力がアメリカで通じるとは思っていません。ただ、台湾での2年間で養われた”外国語で外国人の前で発言する勇気、表現方法、慣れ、積極性、文法や単語が支離滅裂でもとりあえず発言する力”は確実に活かされていると感じています。クラスメイトは全員英語ネイティブですが、毎回毎日、恐れずコミュニケーションをとり、関係性を築き、自分の意見を発信できています。聞き取り理解する、という力がまだまだ劣っていおり、ネイティブのスピードや言い回しを理解するのに時間を割いてしまうので、この冬休みでどれだけ英語力を進化させられるかが鍵だと思っています。
アメリカ人は思っていた通り明るくてフレンドリーで、表現の仕方もわかりやすくストレートです。なので僕もとても過ごしやすく、陰湿なストレスや雰囲気を感じることもなくストレートにオープンに生活できています。温かい友人や先生方の協力もあり、1学期目を無事に終えられそうです。また先日、開南大學から留学を考えている開南の新入生や在校生に向けて講演会をしてほしいと言っていただき、オンラインで在校生と新入生に向けて少しですがお話しさせていただきました。開南大學において、外国人がダブルディグリーをするのは史上初、さらにダブルディグリー自体が6年ぶりらしく、それを聞きさらに身が引き締まりました。僕がしっかりアメリカで成功し後輩たちに希望を持たせられるように、適度に遊んで大学生らしく生活しながら、毎日勉学に励みたいと思います。